高校受験の勉強はいつから始める?
「高校受験の勉強って、中3になってからでいいの?」「部活をやめてからで間に合う?」。そんな疑問に答えるために、中1・中2・中3それぞれの時期にやっておきたいことと、内申点と当日の点数の両方が大切な理由を、学年別のチェックリストとあわせて紹介します。
結論:受験勉強は「中1から少しずつ」が理想
「高校受験の勉強はいつから始めればいいの?」という質問に、ひとことで答えるなら、本格的な受験勉強は中3から、でも準備は中1からです。
中1・中2のうちから「受験生のように1日何時間も勉強する」必要はありません。大切なのは、毎日の授業を理解し、定期テストでしっかり点を取ることです。これが、そのまま高校受験の土台になります。
その理由は大きく2つあります。
- 高校入試の問題は、中1〜中3の3年分から出る:中1でつまずいたところをそのままにすると、中3になってから復習する量がとても多くなります。
- 内申点(調査書の成績)も合否に関係する:内申点は毎日の授業や定期テストの結果をもとにつけられるので、あとから取り返すことができません。
高校入試は「内申点」と「当日の点数」の両方で決まる
公立高校の入試では、多くの場合、内申点(調査書)と当日の学力検査の点数の両方をあわせて合否が判断されます。
| 内申点(調査書) | 当日の点数(学力検査) | |
|---|---|---|
| 何で決まる? | 通知表の成績(定期テスト、提出物、授業への取り組みなど) | 入試当日のテストの結果 |
| 対象の教科 | 5教科に加えて、音楽・美術・保健体育・技術家庭の実技教科もふくまれることが多い | 5教科(地域や高校によって異なる) |
| いつの成績? | 中3の成績だけでなく、中1・中2の成績も使う地域がある | 入試当日の1回 |
内申点と当日の点数をどのくらいの割合で使うかは、都道府県や高校、入試の種類によって大きく違います。実技教科の成績を高く計算する地域もあります。志望する地域のしくみは、学校の先生に聞いたり、教育委員会が出している資料を見たりして、早めに確認しておきましょう。
中1・中2でやっておきたいこと
中1:勉強のやり方と習慣をつくる
中学校に入ると、教科ごとに先生が変わり、定期テストも始まります。小学校とのちがいにとまどう人も多い時期です。
- 毎日、家で勉強する時間をつくる:最初は30分でもかまいません。「毎日やる」ことが大切です。
- 定期テストの勉強のしかたを身につける:テスト範囲の確認、ワークの解き直しなど、自分なりの進め方をつくっていきます。
- 数学と英語でつまずかない:この2教科は積み上げの教科です。正負の数、文字式、英語の基本の文法など、中1の内容はこのあとの学習の土台になります。
中2:苦手をそのままにしない
中2は、学習内容がむずかしくなる一方で、部活動や学校行事でいそがしくなり、勉強がおろそかになりやすい時期だと言われます。
- 苦手な単元はその学期のうちに復習する:数学の一次関数や図形の証明、英語の不定詞や比較などは、入試でもよく出る内容です。
- 定期テストの点数を記録しておく:どの教科が伸びて、どの教科が下がったかが分かると、対策が立てやすくなります。
- 行ってみたい高校を調べ始める:学校説明会やオープンスクールなどに参加すると、目標がはっきりしてやる気につながります。
中1・中2のうちに「分からないところをそのままにしない」習慣がついていると、中3になってからの受験勉強がぐっと楽になります。
中3でやること:時期ごとの流れ
中3になったら、いよいよ本格的な受験勉強です。1年間の流れの例は次のとおりです(入試の時期は地域や高校によって異なります)。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 4月〜7月 | 部活動と両立しながら、定期テストで内申点を取る。中1・中2の苦手な単元をリストにしておく |
| 夏休み | 中1・中2の内容をひととおり復習する。苦手な単元を集中して解き直す |
| 9月〜12月 | 中3の新しい内容を理解しながら、入試に近い問題に慣れていく。模試の結果も参考に、志望校をしぼる |
| 1月〜入試 | 志望校の過去問を時間を計って解く。まちがえた問題を解き直し、本番の時間配分を練習する |
部活動と受験勉強の両立
中3の1学期は、部活動の最後の大会に向けて練習がいそがしくなる人も多い時期です。この時期は、長い時間の受験勉強をするのはむずかしいかもしれません。そのかわりに、次のような工夫で少しずつ準備を進めましょう。
- すきま時間に暗記をする:通学の時間や寝る前の10分で、英単語や理科・社会の用語を確認します。
- 定期テストを最優先にする:中3の1学期の成績も内申点に入ることが多いので、テスト前はしっかり時間をとります。
- 夏休みの準備をしておく:苦手な単元のリストをつくり、夏休みに使う問題集を決めておきます。
部活動で身につけた集中力や体力は、受験勉強でも力になります。引退したあとに気持ちを切りかえられるよう、準備だけは早めにしておきましょう。
私立高校の入試は1月〜2月ごろ、公立高校の一般入試は2月〜3月ごろに行われる地域が多いですが、推薦入試などはもっと早い時期にあることもあります。自分が受ける入試の日程を早めに確認しておきましょう。
「中3の夏が分かれ目」と言われる理由
高校受験では、よく「中3の夏が分かれ目」と言われます。その理由は主に3つあります。
- まとまった勉強時間がとれる:夏休みは授業がなく、部活動を引退する人も多いため、1日の中で使える時間が大きく増えます。
- 中1・中2の復習ができる最後のまとまった時期:2学期からは中3の新しい内容が進み、定期テストや行事もあるので、昔の内容をじっくり復習する時間がとりにくくなります。
- 秋からは入試問題に近い演習が中心になる:基礎があいまいなままだと、応用問題に取り組んでも力がつきにくくなります。
つまり、夏休みは入試の土台になる「中1・中2の基礎」を固める時期です。夏休みに入る前に、どの教科のどの単元を復習するかをリストにしておくと、時間をむだにせずにすみます。
夏休みの過ごし方のコツ
- 起きる時間を決める:夏休みは生活のリズムがくずれやすい時期です。学校がある日と同じくらいの時間に起きると、午前中から勉強を始められます。
- 午前・午後・夜で教科を分ける:たとえば午前は数学、午後は英語と国語、夜は理科・社会の暗記のように分けると、1日の中で5教科をバランスよく進められます。
- 1週間ごとにふり返る:予定どおりに進んでいるかを週末に確認し、遅れていれば次の週の量を調整します。
学年別チェックリスト
今の自分ができているかどうか、チェックしてみましょう。
中1のチェックリスト
- 毎日、家で勉強する時間がある
- 定期テストの2週間前から、計画を立てて勉強している
- 提出物を期限までに出している
- 数学の計算(正負の数・文字式・方程式)でつまずいていない
- 英語の基本の文(be動詞・一般動詞)が書ける
中2のチェックリスト
- 中1の苦手な単元をそのままにしていない
- 定期テストの点数を教科ごとに記録している
- 数学の一次関数や図形の証明の基本が分かる
- 行ってみたい高校を2〜3校調べたことがある
- 住んでいる地域の入試で、内申点がいつの成績から使われるか知っている
中3のチェックリスト
- 志望校と、合格に必要な目安の点数を知っている
- 夏休みに復習する単元のリストがある
- 模試の結果を見て、苦手な教科・単元を確認している
- 受ける入試の日程と内容(教科・面接・作文など)を確認している
- 過去問を時間を計って解いたことがある
できていない項目があっても大丈夫です。気づいた今日から一つずつ取り組むことが大切です。
保護者の方へ:学年ごとのサポート
- 中1・中2:受験の話をしすぎるより、家で勉強する習慣づくりを応援することが大切です。勉強する時間や場所を一緒に決めてあげましょう。
- 中2の後半〜中3:学校説明会やオープンスクールに一緒に行くなど、志望校を考えるきっかけをつくってあげると、本人の目標がはっきりしやすくなります。
- 中3:入試の制度や日程は地域によって異なり、毎年変わることもあります。学校からの配布物や説明会で最新の情報を確認する役割は、保護者の方がになうと安心です。
まとめ
- 本格的な受験勉強は中3から。でも準備は中1から始まっている
- 高校入試は内申点と当日の点数の両方が大事。配点の割合は地域によって違うので早めに確認する
- 中1は習慣づくり、中2は苦手をなくす、中3は夏に基礎を固めて秋から演習へ
- チェックリストで今の自分を確認し、できることから始める
「何から復習すればいいか分からない」という人は、自分の苦手と目標から、毎日やる問題を自動で決めてくれる学習アプリを活用するのも一つの方法です。
よくある質問
Q. 高校受験の勉強は中3の夏からでも間に合いますか?
間に合う人も多いですが、そのためには夏休みに中1・中2の内容をしっかり復習することが必要です。また、内申点は中3の夏より前の成績も関係することが多いので、早めに定期テストを大事にしておくほど選べる高校が広がります。
Q. 内申点と当日の点数はどちらが大事ですか?
どちらも大事です。どのくらいの割合で合否に使われるかは都道府県や高校、入試の種類によって違うので、志望する地域の入試のしくみを学校の先生や教育委員会の資料で確認しておきましょう。
Q. 中1から塾に通ったほうがいいですか?
必ずしも必要ではありません。中1のうちは、授業の内容を理解し、定期テストでしっかり点を取ることが何より大切です。家で勉強する習慣がつけば、塾に通うかどうかはそのあとで考えても遅くありません。
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